とても普通で平凡です。そんな愛しい日常生活を綴ります。


by soranikokoro
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BROOCH


今日、出会った絵本。


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内田也哉子 文   渡邉良思 絵    リトルモア 発行



どうも近頃、調子が良くなくて

雨が降ったりやんだりの空模様と同じような気分でいました。



この本は、以前に書店でパラパラと立ち読みをして知ってはいたのですが

「立ち読みで終わる本じゃない!」と

あまりのクオリティの高さに、途中で本を置き

最初の数ページで立ち読みをやめた本であります。

いつか、その先を読みたくて仕方がなくなるまで

自分の中で「待て」をかけていた本。



人との出会いと同じように

本や音楽や映画など数々の表現媒体も

出会いのタイミングにより、より深く心に刻まれたり、素通りだったり。

早すぎても、遅くても、感じ方が違ったりしませんか。



今がその時という気がして、やっと買い求めました。




とても効きました。

どんな栄養剤や薬でもアカン部分に届きました。



言葉も絵も紙質さえも美しい本。

トレーシングペーパーのような薄い紙に印刷された文字や絵が

ページをめくるごとに、下の紙と重なりあい、透き通って見えます。

文字や絵が自分の意思をもっているかのように浮かんでは消え

本当に映像を観ているような、心地よい錯覚が味わえます。




文章を綴った内田也哉子さんの父上は

最近、世間を騒がせた、そう、あのファンキーな方ですね。

あの方を父に持つ也哉子さん。

どんなふうにお父さんをみて、育ってきたのかなと

ふと思ったりしました。



そうそう、少し前に

私の家の前に人形が置かれていた

という事件?を紹介していたのですが

犯人?プレゼントの主は・・・




何か照れくさいのですが、私の父でした。

あれから数日後に判明していたのです。

でも、誰か知らない人からのサプライズやわ~と淡い期待など持ち

家族のしわざではない、と宣言してしまった手前

この真相は、読んでくれる人にとっては

ガッカリ感いっぱいの、つまらない展開やな・・と思い

スルーする気でいたのです。



ですが、とても素敵な本との出会いが父の日で

作者の父上と私の父が同年代で、同じファンキー翁ということもあり

急に私のこの一方的な親近感と熱い共感を形に残したくなり

文字にすることにしました。





私のあの父が、ごつごつした手に不似合いの小さな人形を買い

壊れないようにそっと、しかもこっそり置いたのだと思うと

不思議なサプライズ?と期待していた自分に笑ってしまう。

でも何故か泣けてきました。



だんだん涙腺がゆるくなってきています。





私と父は折り合いが良くなく、喧嘩ばかりの親子でした。

顔を合わせば、言いあいになってしまうので

なるべく接触しないようにと思っていた時期もありました。



でも、まあ

親元を離れて何年も経ち、私も少しは経験を重ね

親の弱さも知るにつれ

自分の中で滞っていたいろんなことは

誰もわるくなく、その時々の登場人物は

誰もが自分のことに精いっぱいだっただけ

と思えるようになってきました。



そんなふうに、今まで歩いてきた自分の道のりを思いやることが

それからのその人の幸せにつながるのかなと思ったりします。



実際、そう思うようになってから

運が良くなったというか

毎日の生活が楽しくなり、人生が好転したのは確かです。



今日は父の日。

私も父に会いに行きました。

それが、優しい言葉をかけてあげられず

あいかわらず、ぶっきらぼうな娘なのでした。
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by soranikokoro | 2011-06-20 01:13